よみコミ!

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漫画の感想ブログ。メジャーなものから隠れた良作まで幅広く読んでいます。誰かの新しい漫画の出会いの場になれば幸いです。

【2018年3月】おすすめ漫画まとめ

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毎月恒例の面白かった漫画の紹介をしていきます。

3月の読んだ漫画は34タイトルの計105冊。久々の三桁突破。
先月は読むと優しくなれる作品や噛めば噛むほど味のある作品が多かったですが、3月は強烈な個性が光る、味の濃い作品に沢山出会えました。

人によってはキツイ作品もあるかもしれませんが、逆にドハマりする人も必ずいるはず。
そんな読めば一目でわかる3月のおすすめ漫画の感想をまとめました。

先月のまとめはこちら

sasa-comic.hatenablog.com

 


それでは早速紹介していきます。

 

今月のピックアップタイトル

ブルーピリオド(2巻/山口 つばさ)

「なんでそこまで藝大に行きたいの?美術大学のトップだから…?」

美大受験に立ち塞がる壁の一つだった親の理解を、気付き始めた絵の魅力、宿り始めた情熱で活路を切り開いていく様はこみ上げるものがある。
理解しがたい高尚なものと思い込みがちな芸術も、傑物には共通するものがあると分かれば視点が変わってくる。

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「よくわかんない」で止まってた思考がちょっと動き出した。そんな美術解説も興味深いです。
今年の注目株。情熱で見る者を突き動かせ。

 

 

 

モブ子の恋(1~2巻/田村茜)

モブ子の恋の担当編集さんの愛のこもった紹介文で
・ドキドキの大きさに、主役も脇役も関係ない。
・恋をする時、人は脇役のままではいられない。
という裏テーマに気付き、これまで雑誌でパラパラと読んでいたときにはわからなかった魅力に気付かされました。

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自分の文はちょっと何言ってるのかわからないのであとで修正しますが担当編集の紹介文は誰かに布教したいときに大変参考になると思うのでぜひ読んでみて下さい。

 

 

 

 

マイホームヒーロー(2~3巻/原作:山川 直輝、作画:朝基 まさし)

ヤクザと中年夫婦の頭脳バトル。殺害の嫌疑をあの手この手で反らそうとする夫婦の結束力の高さ、趣味のミステリー小説の知識を生かした大胆不敵なその手法に舌を巻く。

哲雄と恭一を中心にストーリーが展開されているその実、裏で暗躍する妻や麻取の存在、そして娘の行動が状況を一変させており、どう転がるか分からない緊張感を持たせている。彼らの思考もまた面白く、グイグイ読ませます。

ヤングマガジンで大人気連載中の本作、毎回先の気になる引きで構成されておりライブ感を楽しむのも面白いかも。

 過去記事

 

 

この愛は、異端。(2巻/森山絵凪)

ベリアルへの気持ちに完全に自覚したよしの。それと共に決して愛してはもらえないという絶望とが切なかった。究極の両片想いという評価にうんうんと頷く。
どこまでも平行線にすれ違い続ける関係性やら愛と独占欲の違いはどこにあるのかとかそういう部分に着目して読んで欲しいです。
表紙の雰囲気はかなり妖艶ですがコミカルさも多分に含んでおり、切なくも読みやすい内容です。

www.ya-arasi.com

 

 

北北西に曇と往け(1~2巻/入江 亜季)

清涼感のある作画とハードボイルドさが魅力的。1巻時点ではストーリーが進展しきってないため評価し難いという感じで、2巻もストーリーは進んでいません。
じゃあなんでピックアップにするんだ?と疑問の方もいると思います。
世界観が素敵すぎる。この一言に尽きました。

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ということで個別記事も書きました。カテゴリ的に青年漫画ですが女性読者が多いみたいです。もちろん男性読者もぜひぜひ。

 

 

ナナマル サンバツ(15巻/杉基 イクラ

敗者復活戦~全国大会前夜まで。復活をかけて知恵と戦略で勝ち上がってきた実力者も三者三様で、彼らの背景に惹かれます。
ライバル校にも適度にスポットを当て、勝者と敗者それぞれのドラマを描く青春クイズ物語。 サブキャラが主役ばりに活躍することもしばしばあるため巻数が進むほどに盛り上がりを増していく地に足のついた話運びが魅力的。
ここに来てタイトル回収する展開は非常に熱い。最終章の全国大会編がとても楽しみです。

 

 

 

 

以上が2月のピックアップタイトルでした。
続いては新規開拓した注目の1巻を紹介していきます。

 

 

 

 

金剛寺さんは面倒臭い(1巻/とよ田 みのる)

手を繋ぐことでオデンが笑い、怪物メジャーリーガーが生まれ、母との思い出に涙し、食卓におかずが一品増える。
金剛寺さんと樺山くんの周りには幸せのバタフライエフェクト が巻き起こり、読む者皆に愛を抱かせるお話でした。
本人たちが至って真面目だからこそ起こるシュールで派手な愛の死合いがメインなのに「本編には関係ないこと」が目茶苦茶濃いという独特の語り方がユニーク。It's power of LOVE.

gekkansunday.net

 

 

最果てのパラディン(1巻/漫画:奥橋睦、原作、柳野かなた、キャラクター原案:輪くすさが)

ジャンル的には今どき流行りの転生ものに区分されるが、古き良き王道ファンタジーと言って差し支えない上質で硬派な構成が光ります。
というのも物語を円滑にするための小道具として転生が使われるのではなく、前世の出来事と絡み合っていて、自分がどうして死者に拾われ、育てられているのか。自分は一体何者なのか。謎が次第に明かされていき、真実に近づくほどに周りの優しさが胸に来ます。
世界観も素晴らしく、これまで見えなかった世界には何があるのだろうと好奇心が疼く。 言葉の大切さや家族の愛情を感じさせる良作の序章。

over-lap.co.jp

 

ピヨ子と魔界町の姫さま(1巻/渡会 けいじ)

ゆるふわ系日常ものかと思ったら狂気に狂気を重ねがけしてくるクレイジーなギャグ漫画でした。
自由人すぎる姫さまの常軌を逸した思考回路に頭の中を覗きたくなる。目的の為なら手段を選ばない(上手くいくとは言ってない)姫さまもすごいけど、それに平然と付いてこれるピヨ子も別のベクトルでヤベー奴で滅茶苦茶笑いました。

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狂気に狂気を重ねがけしてくるやり取りがキレッキレで表紙の印象以上にクセになる面白さ。魚座と乙女座の人口ぐらいは読まれていいと思います。2話目が衝撃的だったのでとりあえず試し読みだけでもどうぞ。

comic-walker.com

 

 

遺書、公開。(1巻/陽 東太郎)

品行方正、容姿端麗、学業優秀、明るい性格でクラスの人気者だった姫山椿がある日突然自殺した。
突然の人気者の死に茫然自失のクラスメイトたちの待つ教室には、死んだはずの姫山椿からの遺書。
この遺書をきっかけに暴かれる、スクールカーストによって歪まされたクラスメイトの本性と狂気が蠢くミステリー。
果たして死者からの手紙は何を意味するのか?
ミステリーの性質上今後の展開とオチに大きく左右されてくるだろうけど、現状雰囲気と構成はとても好み。次巻も楽しみです。

なぜあなたは”これ”を残して死んだんですか?

遺書、公開。 - 連載作品 - ガンガンJOKER -SQUARE ENIX-

 

 

ただ離婚してないだけ(1巻/本田優貴

結婚7年目の妻と3年間セックスレス。夫婦らしい会話もなく、タイトル通り“ただ離婚してないだけ”という関係で日々を暮らしていた。しかし夫には若い愛人がいて……。

創作とは思えない臨場感と目を背けたくなるようなドロドロした感情に「どうして結婚したのかな」と読んでて苦しくなる。でも続きが気になって仕方がない、そんな漫画力の高さが光ります。
小説より、ドキュメンタリーより、漫画というコンテンツが日本社会の一面をリアルかつ残酷に描写できる、そんなことを改めて感じる一作。

www.younganimal.com

 

 

 

以降は新作旧作を交えながら紹介していきます。

 

 

 

噓喰い(全49巻/迫稔雄

この人は悪人でもない。かといって善人でもなかった。

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終盤の展開が評判良かったので一気読み。
ギャンブル漫画では類を見ない高い画力で魅せる肉弾戦と頭脳戦のハイブリッド。
ジジイがカッコいい漫画はやはり強い。ただ中盤のタワー編辺りから問題解決しないまま場面がコロコロ変わるため付いていけない時が何度かあったのがちょっとキツかった。それを乗り越えられるならエアポーカー、そしてハンカチ落としは歴代でも屈指の名勝負と言えるだろう。40巻を越えての怒涛の伏線回収で更なる盛り上がりをみせる手腕は見事。

 

 

ゴールデンカムイ(5~13巻/野田 サトル)

内容忘れてたので復習がてら再読。ヤングジャンプの主役だからこそか、引きの強さより、いい意味でくだらないオチで読み終えたあと満足感のある単行本の構成が改めていいなと思いました。

本編については前巻が全裸で終わったので、どういう展開になるかと思えば、全裸であることを除けば手に汗握る戦闘。週刊連載ながら密度も濃く読み応えがあります。

 

 

明るい記憶喪失(3巻/奥たまむし)

シリアス一切無しの最高に明るい百合コメディ。
記憶喪失でも良い意味でバカだから何があっても前に進んでいける、前の自分に負けないように頑張るアリサが可愛い。
マリさんからのプレゼントならきゅうりでも石ころでも嬉しいアリサの溺愛ぶりにニヤニヤ。おば様をも虜にするマリさんの王子ぷりが最高です。
漫画だからか、はたまたアリサの明るさ故か結婚式も楽しいものになりそう。次巻も楽しみ。

 

桐谷さんちょっそれ食うんすか!?(4巻/ぽんとごたんだ)

表紙にもなってるダチョウの卵で作る巨大オムライスの調理シーンが良い感じに語彙力低くて笑った。ライドオン・オーン!!
その他カラスやラクダに挑戦したりと本編でも述べられていたが、ありきたりな食べ物より未知の食べ物に挑戦するのは確かにワクワクする。

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いつもよりしんみりした雰囲気で完結するのかと不安に感じていたが本誌に移籍してまだまだ続く模様。これからもチャレンジ精神豊富に頑張って欲しいです。

 

 

 

放課後ていぼう日誌(2巻/小坂泰之)

今回は道具を買いに行ったり潮干狩りに行ったり釣り以外の話もチラホラ。 泥だらけになるのは思い切りが必要だが気持ちが良さそう。
魚を釣ったあとの処理の仕方や初心者にとって分かりにくい道具の違いなどにも言及しており入門書的な役割としても面白いと思います。
 

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ゆるキャン△ヤマノススメろんぐらいだぁす!辺りと親和性が高いので、そこらへんのファンに届けばもっと人気を得られるポテンシャルはあると思ってます。
個性豊かで親しみやすい登場人物を通して釣りの楽しさを伝えようとする気持ちを感じられる良い漫画なので引き続き応援したい。

 

 

ぐらんぶる(10巻/原作:井上 堅二、作画:吉岡 公威)

汚いあまんちゅという言葉に原作者も納得の自称ダイビング漫画。
今回も何故か潜ることなく理系ぽいお話や綺麗なラブコメも展開されるなどなんだかんだで飽きない勢いがある。
詐欺PVに騙されてアニメを見た人の反応が楽しみ。アニメ化おめでとうございます。


TVアニメ「ぐらんぶる」PV第1弾

 

 

ムシヌユン(3~6巻<完>/都留 泰作)

超銀河系交尾漫画。このマンガがすごい!とはこの作品のためにあるのは間違いないが遡って読み返してもやはり意味が分からなかった。
ひたすら犯すことに命を掛ける男の話が気付いたら大宇宙の話になり完結した。
賢者モードに陥った時の何故こんなものに時間をかけてしまったのか脱力感を抱きつつ、途方もない愛もまた同時に感じます。読者の9割以上が絶対感覚頼りに読んでる。
それもまたこの作品の魅力ではある。唯一無二。
俺に理解できない漫画などない!という猛者がいればぜひ挑戦してみてください。

 

 

ダイヤのA act2(9~11巻/寺嶋 裕二)

連勝続きの青道高校。その背景には日々の練習内容を記す野球ノート。
各々が自分がやりたいこと、やれることを自覚して試合に臨むからこそ実践できる堅実なプレーが光る。

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三年生が抜け打線がインパクトに欠けると言われてきた青道も、新戦力の台頭で競争は激化。
気は早いが絶対的支柱の御幸キャップが引退後の捕手事情も地味に楽しみ。ピッチャー陣に注力しがちな中で野手陣に注目がいく展開はかなり良い。

 

 

鬼滅の刃(9~10巻/吾峠 呼世晴)

遊郭編もいよいよ大詰め。漫画では何らかのきっかけで主人公が覚醒することがあるが、本作は特にその描き方が良かった。

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桁外れの強さを持つ鬼と張り合うには己の限界ギリギリで戦うことを強いられ、そんな己自身を越えなければ待ち受けるのは死。そんな悪鬼羅刹が蠢く戦場で戦う炭治郎たちの気迫を随所に感じさせる巻でした。生きよう。

 

おわりに

以上20タイトルでした。
毎度のことながら読む人によって理解度や興味関心、面白いと言ってもジャンルが違えば、読む人が違えば好みや見る箇所は違いますが同じように面白いと思ってくれる人がいればとても嬉しいです。
また来月は図書館の大魔術師(1) (アフタヌーンKC)という漫画がイチオシなのでぜひ本屋で手に取ってもらえると嬉しいです。他にも紹介してた漫画面白かったよ!というコメント大歓迎です。

私自身幅広く読んでいるつもりですが、アンテナの外にある隠れた名作は沢山あると思います。これはいいぞ!と思う漫画があればぜひ教えてください。

ここまで読んでくださりありがとうございました。それではまた。