よみコミ!

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漫画の感想ブログ。メジャーなものから隠れた良作まで幅広く読んでいます。誰かの新しい漫画の出会いの場になれば幸いです。

アフロ田中で考える、幸せになるための人生哲学

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あなたの人生は今、幸せですか?
こう聞かれて「はい!」と即答できる人はどれほどいるでしょうか。

 国連が発表した「幸福度ランキング」で日本は先進国で最下位に甘んじています。

経済的に裕福であれば、必ずしも幸福であるとは限らないのは多くの人が実感していることでしょう。
ウェルビーイング(身体的・精神的・社会的に良好な状態)」に関する回答に基づいて、6つの指標で図られる幸福度。この中で個人的に注目したい指標があります。

・社会的支援の有無(困った時、いつでも助けてくれる親族や友人がいるか?)
・人生選択の自由度(自分の生き方を自由に選択し、満足しているか?)


この二つが充実している人は幸せそうに見えることありませんか?

 



ビッグコミックスピリッツで連載中の、のりつけ雅春による『アフロ田中』シリーズ。主演・松田翔太で映画化もされたこのシリーズは、2002年に開始した第1作『高校アフロ田中』より『中退アフロ田中』・『上京アフロ田中』・『さすらいアフロ田中』とタイトルを変更しながら11年にわたって継続され、現在『しあわせアフロ田中』とタイトルで連載している。

冒頭で「今、命を生きてます」と満たされた表情で語る主人公の田中広。
このときの彼の地位は見知らぬ土地で暮らす28歳のアルバイト、そして天然パーマである。
こう聞くとどうしようもない男に聞こえるが、田中には彼女がおり、友がおり、何よりも人生を楽しんでいるのだ。


なぜか?それは先ほど述べた

・社会的支援の有無(困った時、いつでも助けてくれる親族や友人がいるか?)
・人生選択の自由度(自分の生き方を自由に選択し、満足しているか?)

という指標が高いからである。

アフロ田中シリーズは全体を通してストーリーもこれといってなく、男からみた「女の人」についての話や恋話、他には喧嘩の話、世間話などが描かれる。
特にこの「女の人」の話は女性にもてたい、性交したいができないというリビドーや悲痛、苦悩が描かれる。
一見するとしょうもないギャグ漫画であるが、読んでみるとなかなかどうしてためになるエピソードが多い。
そう、アフロ田中には人生を楽しむ哲学が盛り沢山なのだ。
哲学というと堅苦しく聞こえるが、要は楽しく生きるための考え方・秘訣の話だ。

アフロ田中を読めば今よりきっと人生が楽しくなる。
ほとんどの漫画は最初から読まないと訳が分からないものだが、アフロ田中の良い点はどこから読んでも楽しめる点にある。
今回はシリーズ最新作『しあわせアフロ田中』の数あるエピソードの中から、くだらなくも為になる哲学を紹介していこう。

 

人生哲学ってそもそも何?

人生哲学とは、「生きていくための拠り所とする考え方、方針」である。
なぜこのような方針が必要かというと、日常生活で暮らしているうちに、自分を見失ってしまうことが多いからである。

ビジネスマンであれば、ビジネスの世界に浸っているうちに、それが世界のすべてであると誤解してしまう。
純粋無垢な人間として生まれ、幼少、青春時代を送っても、すでに出来上がっている現在の社会システムに組み込まれ、その中で生活してきたため、その社会が前提としている色眼鏡、あるいはパラダイムでもって、世界を見ているわけである。

しかし、これはどのように世界を見るかということに関する一つの眼鏡に過ぎない。
これが真実を真実として見ることを時として妨げるわけである。
社会で一般的に言われていること、世間体などが正しいわけではない。
人生哲学は、社会では一般的なことに、盲目的に自分を合わせてしまって、有意義な人生を送れなくなってしまうことを防ぐのである。

この世に生まれてきた以上、本当に自分が後悔しないような生き方の指針を、できるだけ自分で考えて、記しておくのである。
つまり、社会に染まってしまうこと、流されて生きてしまわないために人生哲学が必要なのである。
自分はこうやって生きていくのだという方針を書いておく。
そして自分を見失わないように、この人生哲学を常に心にとどめておけるようにするのである。(人生哲学より)


後悔しないということは、満たされている状態である。
満たされた状態ということは、つまりは幸せな状態である。

一体どんなときに後悔するだろうか、考えてみよう。
火の不始末で家が燃えてしまったときは半端ない後悔に襲われそうだ。

 

 

「誰か」でなく「自分」から動き出そう!

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4巻ではようやく完成したゲストハウスが、火の不始末によって全焼してしまうというエピソードがある。(死ななきゃいいんだ人生なんて、とポジティブなオチで終わっているのがこの漫画のすごいところである)

ネットでこのコマを改変したものが話題を呼び「アフロ田中 火事 コラ」で検索すると多くのコラ画像が散見する。
そのためアフロ田中は知らなくてもこのコマは知ってる!という人もいるのではないだろうか。
自分のブログでも「誰も…単行本を買っていないのである!」というコラ画像で紹介しているが【結果発表】『第3回次にくるマンガ大賞』【予想結果と反省】 - よみコミ!本当にあるゆることに応用できるエピソードだ。


「傍観者効果」と名付けられているこの集団心理は、いっぱい人がいるし、自分がやらなくても「他の人が助けに行くだろう」「他の誰かが通報するだろう」「他の誰かがどうにかするだろう」という心理が働き、誰も何もしないまま最悪の結果を迎えることになる恐ろしい現象だ。

しかし、この集団心理を知っていればどうだろう。
自ら行動するようになり、近くで火事や犯罪が起こった時に最悪の事態を免れることになるかもしれません。
そのとき周りから感謝されるかもしれないし、自分が誰かを救ったという経験は自尊心を満たし、違う状況でもまた勇気を出せるかもしれない。
助けたことをきっかけに、新しい人間関係が生まれるかもしれない。
新しい人間関係がきっかけに、良い人が見つかったり、良い出会いがあるかもしれない。

あくまで可能性の話のため「かもしれない」という言葉を使っているが、そんな可能性が広がるなら、それは素晴らしい行動だと私は思う。
「誰か」でなく「自分」から動き出してみよう!

 

オナニーをやめよう!

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6巻ではオナニーをしすぎるとモテなくなるという話を聞き、しばらく控えようというエピソードがある。
いきなり下世話な話で申し訳ないが、基本的にアフロ田中はモテたいのにモテないというリビドーや悲痛、苦悩が描かれるギャグ漫画です。
ただこうした赤裸々な話もたまにはどうでしょう。
哲学という堅苦しい言葉で紹介していますが、基本ハイテンションで気楽に読める話ばかりです。

話をオナ禁の話に戻します。上記の効果はよく聞く話です。
しかし何となく分かってはいるけど…と思いつつ惰性で頻繁にやってる人いませんか?


想像してみてください。神木隆之介くんがオナニーをする姿を。

 

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これは決して新しい性癖に目覚めろという話ではありません。

果たして頻繁に神木くんがオナニーをしていたら、このような中性的な顔立ちのイケメンに育っていたのかというIFの世界の話です。
おそらくこんな顔立ち(雰囲気)にはなっていなかったのではと考えられます。

生まれ持った素質というのは確かにあります。
この顔で女の子にモテないわけがないため、自慰行為をする必要性がそもそもなかったかもしれません。
だがしかし、神木くんのような恵まれた容貌にならず、生を受けたからといって卑屈になっていても良いことがないのは明白です。

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田中はオナ禁の効果を聞き最大の壁である7日目を越えます。
・目つきがキリッとして男らしくなる。
・直感が当たるようになる。
・自信に満ちてくる。
・ポジティブ思考になる。
など様々な効果が現れてきます。

読んでいると「俺もオナ禁してみようかな」と思わされます。
そして何よりも、あの欲望に忠実な田中が我慢をしたのです。
「あいつにできて俺にできないはずはない」、田中の我慢がオナ禁の決定打になった人は少なくないのではと想像しています。
男性は必見のエピソードです。

ちなみにこれはあくまで男性のオナニーの話です。
パートナーとの性交渉はむしろメリットが多く、推奨されています。
彼女・彼氏がいる人はバンバンやって良い関係を築いていきましょう!

 

 

リスクを恐れずチャレンジせよ!

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8巻では人生を輝かせるにはリスクを恐れないチャレンジが必要というエピソードがあります。
この状況で飛ぶ必要性があるのかについては置いておいて、リスクを恐れて縮こまってしまうことはよく見かけられます。それは好ましくないことです。

年を取ってから気付くものがあれば、逆に年を取ってから失うこともある。
ただ本当にこのまま失ってしまっていいのか?というメッセージ性を感じるエピソードでした。

長くなってきたのでそろそろ終わりにしますが、こうしたエピソードは他にもありました。
同じく8巻では心のカベをつくりがちな同僚に対して、人と心の距離を縮めるには自分の欠点をさらすことが大事だと説いています。

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このようにアフロ田中には、幸せに生きるための教えが沢山出てきます。
何かしらの受け売りな話もあるため、どこかで似たような話を聞いたことはあるかもしれません。
ただその話は本当に身についていましたか?
たとえ正論であっても、説教臭いと受け流してきた教えはこれまで数多くあったと思います。

アフロ田中は基本的にギャグ漫画です。
笑い話の中にこうした人生の教訓めいたエピソードを盛り込んでくるのです。
こうしろと命令されるのではなく、これ面白いぞ!と一緒になってやってくれるような親近感がアフロ田中にはあります。
長年愛され続ける理由はこうしたことにあるのかもしれないですね。

紹介したエピソードの他にも沢山の教えがあります。

・人生の一番の財産は「思い出」
・デートに誘う前にオナニーをしてみなさい。
・人の痛みを分かる人になろう!
・最初のわずかな差が、思いもよらないほどの大差になることがある。

当たり前のようで忘れていたことに気付かせてくれるかもしれません。
気になるけど一から読むのは大変だなという方大丈夫ですよ。

作者曰く「このシリーズから読み始めても問題ない」そうです。
なぜなら「ストーリーがほぼ無いから!!」

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> ストーリーがほぼ無いから! <
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アフロ田中、オススメの漫画です。