よみコミ!

漫画の感想ブログ。メジャーなものから隠れた良作まで幅広く読んでいます。誰かの新しい漫画の出会いの場になれば幸いです。

【2017年8月】面白かった漫画の感想まとめ

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8月も沢山の漫画を読みました。毎月恒例の8月の面白かった漫画を紹介をしていきます。

 


先月と同じく特に順位付けはせず任意…にしようとしてましたが、特に面白かった作品ベスト3と個人的にプッシュしたい作品を3つほど今後はピックアップしていこうかなと思います。


ピックアップした作品に関わらず8月に読んだ漫画の中から個人的に「読んでよかった」「続きが読みたい」と思ったものを絞っているので面白いことには変わりないです。
興味を持った作品があればぜひ読んでみて下さい。

先月の読んだ漫画の感想まとめはこちら。

  個人的に「ある程度まとまった巻数を読むことで面白さに気付くことがある」を持論としていて、新規開拓する作品はある程度まとまった巻数を読んでいることが多いです。

「とりあえず1巻」も悪くはないですが、巻数が出ているものについては積み重ねたものが面白さに繋がる場合が多いです。3巻まで、5巻までなどもう少し長い目で読むのもいいかもしれません。
それでは紹介していきます。

 

 

第1位 青春のアフター(4巻+IF<完>/緑のルーペ

「こじれた青春の、歪んだ後始末。」という1巻の帯通り、選択肢を間違え、後悔を重ね、こじれにこじらせながら、彼らなりの決着を付けてくれました。
多くの漫画では「これしかない!」というようなベストの決断を下せたり、「沢山の人の支えがあってここまで成長できました!」というハッピーエンドが多い中で「皆が皆正しい選択肢を選べる人ばかりなの?」という『当たり前』への問題提起をしてきた作品だったように思います。
そんなこんなで必要以上に考えがちで選択肢を間違えまくってきた自分にとって大いに刺さりました。

 

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戻れない選択肢の数々や普段は奥底に眠らせておかなければいけない感情を呼び覚ます話。万人受けはしないかもしれないが、伏線を読み解くのが好きな人や「あのときこうしていれば」と過去に思い残したことがある人にオススメしたいです。
全4巻の物語の他に、『青春のアフターIF』も発売されており、シミュレーションゲームのように自分なりの「もしも」の選択肢に想像を膨らませるのも楽しそうです。

 

4巻で多くの伏線を回収しており、紙の単行本のカバー裏には時系列も載っています(電子書籍版には載っていない)。
とはいえ皆まで言わず、いたるところにヒントが散りばめられていて自分で伏線を発見していくタイプの話です。個人的には皆まで解説されるのも冗長に感じるので好きなのですが「あれってどういうことなの?」と疑問が生じる箇所があればこちらのブログを読むと解消されるはずです。

好みがはっきり分かれるタイプの話なので気になった方はぜひ試し読みを。一気読みすると一連の流れが理解しやすいと思います。

 

第2位 江川と西本(6巻/作:森高夕次、画:星野泰視

「オマエらはおれが認めた才能なんだ!」「巨人軍のピッチャーは逃げるべからず!」「常に勝負しろ!」「とことん勝負しろ!」不甲斐ない投球をする西本たちに発奮を促すミスタープロ野球・長嶋監督の雄叫びが熱い。
体罰を容認するのが難しい世の中ではあるが、彼らに巨人軍魂を継承していく実力があることを認めているからこその鉄拳制裁であることは間違えず伝わってほしい。そしてその心意気に応えて見事に奮起するのが最高に熱いです。個人的に今スペリオールで一番面白い作品。

 

第3位 進撃の巨人(23巻/諫山 創

これまでと視点を変えて外の世界を描いた新章。ここまで壮大なスケールで進行してたのかと驚くと同時に、繋がっていく伏線が読んでて気持ちが良い。序盤は売れてるからというクソみたいな理由で読んでたけど謎が明らかになってくる20巻辺りからはもうずっと面白い面白いって言ってる。
青年誌ではなく少年誌なので、もう少し分かりやすくする配慮があってもいいのかなとは思うものの、理解が深まるほど面白い漫画なのは間違いないです。何回読み返しても発見がある楽しめる作品というのは希少だし名作の条件だと思います。読み返す価値は大いにある。

 

 

以上が今月のベスト3でした。以降は任意に紹介していきます。

 

恋愛怪談サヨコさん(全8巻/関崎俊三

一気読み。基本は幽霊たちのやり取りを交えたラブコメディで気楽に読んでいたが最終巻で評価は鰻登り。 「王さんが占った運命ってやつを ひっくり返してみたいと思うんだ」という台詞には惚れる。末永くお幸せになって欲しい素晴らしいハッピーエンドでした。

 

王子が私をあきらめない!(1~2巻/アサダ ニッキ)

王子様なハイスペック男子と地味女子のラブコメ。といえばまあありがち。だがしかしそんな王子様も突き抜け方が規格外ならば読んでてめっちゃ楽しい(笑)
王子が恋をすれば薔薇が舞い小鳥が歌うそんな世界観を面白おかしく描いています。もちろんドキドキもちゃんとあり。ドタバタさとキラキラさが素敵です。

 

鬼滅の刃(1~7巻/吾峠 呼世晴)

1、3、6、7巻が面白かった。特に3巻の「頑張れ炭治郎頑張れ‼」と己を鼓舞するところでとても好きになった。鬼殺しとかやってて物騒な内容だけどまっすぐな主人公の性格もあって読後感はいい。作者のあと書きもいいです。

 

だがしかし(8巻/コトヤマ

ほたるさん帰還。不在中もそれはそれで新鮮で楽しかったけれども、実家的な当たり前すぎて気付かなかった彼女の存在感の有り難みを実感する巻でした。少しシリアス多めで雰囲気も良い感じ。一時期あったマンネリさは解消されたように思います。
アニメ二期おめでとうございます。8巻はベビースターパッケージキャラクターの世代交代の話が良かった。

 

高台家の人々(4~6巻<完>/森本 梢子)

読んでた少女漫画の中で一番高い位置で安定して面白かった。多くの人もおそらくそう思ってただけに、ここで終わっちゃうのが凄くもったいなく感じた。
この不満を例えると人当たりも良く学業優秀・無遅刻無欠席の子が卒業式だけ欠席したような「あれなんでいないの?」と不思議でしょうがない気持ち。とはいえ非常に前向きな気持ちにさせてくれる名作でした。個人的にもう1巻続いて欲しかったが満足はしている。わっそい。

 

ダンジョンのほとりの宿屋の親父(2巻/東谷 文仁

世界最高峰のダンジョンがある街の、宿屋の親父の話。出てくるキャラがクズ(褒め言葉)ばかりで宿屋の親父がまともに見えてきたが多分気のせい。
「復讐は何も産み出さない」というありがちな言葉に「復讐はすっきりする!殺せ!」と返すセンスほんとすき。読んでると公言しづらいけど推したい漫画大賞。2巻も汚くて面白かった(賛辞)

 

マチネとソワレ(2巻/大須賀 めぐみ)

大須賀作品の魅力は常人にはない「狂気」を感じられることだと思う。演技のためなら実の母親のトラウマを甦らせるその「狂気」に付いていけるかどうか。
今月は『アクトンベイベー』という演劇漫画も読んだがピークを迎える前に終わってしまう作品も多く非常にもったいなく感じたので『マチネとソワレ』では彼ら兄弟が実際の演技で、どこまでその徹底的に追究してきたリアルを舞台で魅せられるか行く末に期待したい。

 

アオアシ(10巻/小林 有吾)

8巻で感じたサイドバックでの手応えを更に深化させてきた。アシトの成長度合いにつれてこの漫画も確実に面白さを増していくのが目に見えて感じられて今一番勢いのある漫画の1つだと思う。
妥協しない真摯な展開がここまで評判を上げてきた理由だがこの試合は是が非でも勝ちたいところ。

 

ザ・ファブル(1~10巻/南 勝久)

殺し屋版よつばと!という評判を聞いて読んだ。熊を軽く撃退できるのに猫舌だったり、盗撮に即座に気付くのに徹夜で一生懸命絵を描いたりアンバランスさが絶妙だった。あと妹の酒グセがすごい(笑)
なんだかんだ非日常な日常に巻き込まれるストーリーで、じわじわと面白さに気付いていくタイプの話だった。引き続き継続。

 

鉄鍋のジャン!(1~5巻/西条 真二)

巻数が長いので評価はまだできないが料理漫画の中だと現時点ではダントツで面白い。主人公らしからぬ悪役ぶりでアンチヒーローと言うべきか。正々堂々を信条とする同僚の女の子との対比が分かりやすくて好き。
ハッタリの利いた演出と徹底した勝ちへのこだわりが読んでて気持ち良い。特に5巻のデザート対決は面白すぎてこの審査員みたいにぴょんぴょん跳ねてた(笑)

 

タイムスリップオタガール(2巻/佐々木 陽子)

中学のときの過剰な自意識も大人になったら気にならないというのはなるほどと思った。ある意味転生物だけど無双するわけでもなく昔より少し状況が好転してるだけで、満喫してる現状。最終的にどうなるんでしょう。世代ではないので激しく共感とまではいかないが昔を振り返って懐かしさを楽しむ作品だと思う。

 

 

栄冠はオレに輝け!!(3巻/山本真太朗)

3巻はホームランを打たれて自分より強いやつがいることを知り「野球っておもしれえな」とワクワクする台詞がとても少年漫画らしくて面白かった。
野球版スラムダンクという感じで野球初心者が野球の楽しさに触れ、上達していくのが面白くなってきたしもっと認知されていいと思う。

 

或るアホウの一生(1~2巻/トウテムポール,橋本 崇載)

表紙や雑誌のイメージと違ってストーリーもキャラの思考もきっちり描かれてて、抜け切る前のシュワッとした炭酸ぽさが良い。
掲載雑誌のヒバナは残念ながら休刊となってしまったが連載自体は続くようなのでこのアホウの一生をもう少し見れるのは嬉しく思う。

 

青のオーケストラ(1巻/阿久井 真)

1巻はプロローグということで本領を発揮するのはもう少し先の話になりそうだが、オーケストラ部の演奏シーンを見る限り期待に応えてくれる予感が確かにある。彼らの青春はまだ始まったばかり。

 

VIVO! (全3巻/瀬川 藤子)

ひねくれ者の教師と学校に馴染めない生徒の交流?を描いた学園もの。
多数派の意見に悩む少数派の主張を学生にさせることでくどくなりすぎず面白く読ませるものにさせていた。少数派の意見といえど沢山の事例があれば何かしら共感するものはあると思う。
学校の教師としてはダメでも人生の教師としては後々ありがたい存在だったと気付くだろう。

 

今月のプッシュタイトル

 ここでは読んでみると実は丁寧な話づくりで好感のもてる隠れがちな良作を中心に取り上げていけたらと思います。私の周囲の話で完全に個人の主観なので突っ込みは不要です。

 

白星のギャロップ(1巻/西 連助)

ジョッキーを目指す少年たちの青春群像劇。序盤は実の父親に復讐心を燃やす苛烈な設定でヒヤヒヤしていたが、その実ストーリーは非常に丁寧に進行していき、地味だけど骨太な面白さには非常に好感がもてる。
2巻も内容を知っているがさらに面白くなるし本当に続いて欲しい。競馬に興味がなくても青春ものとしてオススメできる良作。スターが見たい。

 

レッツ☆ラグーン(1~4巻/岡崎 武士)

 タイムスリップ無人島サバイバル。 表紙で抱いたお色気系のイメージと違い、爽やかで読みやすくストーリーや伏線が思ったよりしっかりした作りで面白かった。
刊行ペースが二年に一度と非常に遅いのがもったいなく思うものの、内容も絵柄も爽やかだし隠れた名作としてオススメしたい。

 

ダイヤのA act2(8巻/寺嶋 裕二)

言わずと知れた大人気野球漫画。とはいえ魅力的な先輩が引退し、ピークは過ぎたと読むのを止めてしまった人も結構いると思います。しかし実はここら辺から沢村の成長が目に見えて分かり、野手陣の掘り下げや1年生の台頭で今が一番面白いのではと感じています。
不調の降谷もまた沢村の活躍をみて闘志を燃やしており復調を予感させ更なる盛り上がりが期待できる。去年の野球漫画ナンバーワンは個人的に『BUNGO』でしたが、今年の野球漫画ナンバーワンは間違いなく『ダイヤのA』。9月の新刊もさらに面白さを増しています。

 

おわりに

以上21タイトルでした。8月は新刊も多く、まだ読めていないものもいくつかありますが面白いタイトルが多かった印象です。
9月はどんな面白い漫画に出会えるかこれから楽しみです。それではまた。