よみコミ!

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漫画の感想ブログ。メジャーなものから隠れた良作まで幅広く読んでいます。誰かの新しい漫画の出会いの場になれば幸いです。

【番外編】2017年上半期ベスト漫画10選【という名の本編】

 

昨日の記事では今年の上半期に新刊が発売されたコミックスというルールで上半期のベストを決めました。
今回のルールは今年発売された新刊以外で上半期に読んだコミックスから面白かったものを選出しました。

 今さらかよと突っ込まれそうな名作からあまり読んだことのなかったジャンルで面白い・すごいと思ったものを中心としています。一部連載中のものや完結してるがまだ読み切っていない作品を含めていますが、これから大きく評価を下げることはないだろうと予測し選出しました。
別記事の(この漫画が面白い!連載中のおすすめ漫画100タイトルをランキング形式で紹介する。 - よみコミ!)などとは多少趣旨が異なることをご了承ください。ではさっそく紹介していきます。

 

 

将国のアルタイル(既刊19巻/カトウコトノ

2017年度講談社漫画賞少年部門受賞作品。講談社漫画賞受賞やアニメ化を機にようやく手を出しました。以前に「戦略が肝な連載中の漫画四天王を分類するとこんな感じ」というツイートを見かけてからずっと気になってた作品。一部引用するとこう分類されていました。

どんどん積極的にコネを作っていく→『将国のアルタイル
嫌々ながら持ってるコネを活かしていく→『Landreaall
手に余るほどコネが広がっている→『軍靴のバルツァー
無理矢理でもコネを広げていく→『ワールドトリガー

 

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将国のアルタイル以外は3つとも読んでいて全部大好きな作品。おそらくこれもハマるだろうとは思っていました。案の定ハマりました。将軍として成長していく主人公はもちろん、作者が作品とともに成長していく感じが好感が持てる。もちろん画力、構成力、設定力どれもハイレベル。巻が進むごとに重厚さを増していくストーリーは読みごたえがありました。軍隊物、戦争物の話が好きならおすすめしたい一作です。

1巻だけだとよくわからないという印象をおそらく持つので、まずは3巻、できれば5巻まで読めば面白さに気付いてくるはず。AならばB、BならばC、CならばAとなるように挙げられた4作品の好みは対応関係にあるように思えるので、どれか好きなものがあるなら手を出してみてもいいかも。将国のアルタイルLandreaallについては長い目で付き合ってもらえれば幸い。

 

僕と彼女の×××(全8巻+番外編1巻/森永あい

一見可憐な美少女(実際はガサツで気性が荒く、痩せの大食いな)菜々子と、背も高く外見は良いが気弱で冴えない男子アキラがあるキッカケで、中身が入れ替わる物語。
ベッタベタの王道なんですがコミカルでギャグも冴え渡っていてめちゃくちゃハマりました。男(女)として暮らしていくうちに心まで変わっていったり、親友のはずだった男の子とのロマンスは久々に心の中の乙女センサーが鳴りました。気に入ったらぜひ番外編まで読んでいただきたい。

 

乱と灰色の世界(全7巻/入江亜季

ビーム系の作品はなんとなく苦手意識があったのですが、多くの高評価を集めていたのが気になって読んでみたら想像以上に素敵な世界観に引き込まれました。こういう読まず嫌いだったものを読もうという気にさせてくれるのはツイッターやってて良かったと思う。なんとなく高橋留美子先生を彷彿させるコミカルさを感じたのでそういうのが好きな人は読んでみるといいかもしれません。

 

とりかえ・ばや(既刊11巻/さいとうちほ

平安時代末期に成立した作者不詳の『とりかへばや物語』を漫画化した作品。男色やNTR、誤解から生まれるラブコメ、そして少しのファンタジーなどこんな昔から現代に通じる物語があり日本ってすごーい!と感心しました。感心するところがずれてる気がしないでもない。もちろんお話も分かりやすく描かれていて面白いです。久々に花丸をつけたくなった少女漫画。

 

笑う大天使(全2巻/川原泉

少女漫画によく見かけられる乙女回路にまだまだ慣れない部分が多いので、こういったコミカルな読み口の少女漫画はありがたいなあと常々思う。少女漫画の教科書があれば古典の欄にこれを載せたい。30年前の作品とか大丈夫か心配したけどコメディ加減が絶妙で、今でも問題なく読めるのが名作たる所以か。 終始楽しく、たまにびっくりしたり、ドキッとする話があり巻数は短いが満足度は高い。

 

風の大地(既刊69巻/原作:坂田信弘、作画:かざま鋭二

 一人の青年の青春を描いたゴルフ漫画全英オープンまでは何度も唸る名勝負をみせてくれ、20巻までなら人生で一番好きな漫画にしてもいいぐらい魅了された。
ただ現在読んでいる30巻時点で、それぐらいハマってた自分でさえ許せない愚行を三度やらかしているのが本当にもったいない。それに目をつむれば面白いのが本当に悔しい。

 

サンクチュアリ(全12巻/作画:池上遼一、原作:史村翔)

今を消費するのではなく、未来のために行動したハードボイルドな男たちの生き様は細かいことは抜きに熱い。それは触ったら火傷するような熱さではなく触れると伝染していくような熱さ。

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昔の作品のため荒い部分は多少あるが、『ウロボロス 警察ヲ裁クハ我ニアリ』のように現代の人気作にも生かされるような話が数多くみかけられ、青年漫画の古典と言ってもいい気がする。誰かがヒーローになってくれるのを待つんじゃない!自分がヒーローになるんだ!という強いメッセージ性を感じる政治漫画。

 

今際の国のアリス(全18巻/麻生 羽呂)

 デスゲームものにあまり良いイメージ がなかったのですが「考えて行動する」「共闘して目標を達成する」という点に面白さを感じることが多いので、存外好きなジャンルということに気付かされました。
この作品をきっかけに他のデスゲーム系漫画にいくつか手を出しましたが、生死を分けるときに表れる本性の描写やエンタメ性の高い遊び心溢れるゲームは上手いと感じるものが多く面白かったです。

面白いものが売れるとは限りませんが、売れるものには理由があります。デスゲームものには売れる要素が多いから流行ってるんだろうなとは想像できました。よくある批判にオチがひどいという意見があるが、この作品については読後感の良いオチだったためあまりデスゲームものを読まないという人にもおすすめしたい一作です。

 

ラストイニング(全44巻/原作:神尾龍、監修:加藤潔、作画:中原裕

とんでもスポーツも嫌いではないですが二十歳を過ぎると緻密なものに面白さを感じることが多くなりました。その中でも群を抜いて緻密なことをするなと感じたのがこの野球漫画。実は何年か前に一度読んだことがあります。そのときは「なんとなく面白い」ぐらいだったのが今年改めて読むと監督や選手の意図が理解できるようになっていて「すげー面白い」に変化したのは読解力が多少は上がったのかなと嬉しくなりました。
見逃しフォアボール、スクイズ普通なら地味なシーンが激熱なのは名作の証。理論と実践に則りあくまで現実的な展開でありながら、ドラマとして非常に面白く仕上がっています。

 

ANGEL VOICE(全40巻/古谷野孝雄

 全40巻の高校サッカー巨編は現在15巻まで読了。このままいけば人生で一番好きな漫画になるんじゃないかなと期待しています。久々に「これはッ!」という漫画に出会えました。 1話の未来から入るプロローグは『べしゃり暮らし』を、部員たちの成長は『スラムダンク』を彷彿させる。 そして挙げた名作に負けないぐらい面白くてたぎります。

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何か大きな名言があるわけではないですが、ポンッと背中を一押ししてくれるような台詞が多くそのたびに勇気をもらえます。完璧ではない選手たちが試合を通して成長し、観客を、そして読者を感動させるとても芯の強さを感じさせる作品です。

 

 

【終わりに】

というわけで下記の記事と合わせて20作品を上半期のベスト漫画に選びました。何か気になった作品があれば読んでみて下さい。

 

年末は今年発売された新刊を中心に面白かった漫画を30~50ぐらいのランキングで紹介する予定です。その際はこういった昔の漫画をまた番外編の形式で記事にしていければなと思います。他にも企画自体は色々計画中ですが予定は未定。何かこんな企画やってとかあればぜひ教えて下さい。それではまた。